「無保険車」という言葉を耳にしたことはございませんか?
自動車保険(任意保険)に加入していない車を無保険車と言います。
車検の有効期間内の車であれば、自動車賠償責任保険(自賠責)がついています。全くの無保険ではありませんが、自賠責のみでは補償が圧倒的に不足します。
年齢条件や、事故の回数によっては保険料が高くなることもあり、中には加入していない方もいるかも知れません。しかし、万一の事故により高額賠償が必要になった際には取り返しのつかない事態に陥ります。
今回は、自動車保険の必要性ついて自賠責だけでは補償が足りない理由を詳しく解説します。
エースロック鍵屋 目次
自動車保険の加入率は?
自動車保険の加入率は、2011年で78.2%、2021年で88.4%(損害保険料率算出機構2021年より)で約1割強の方が自動車保険未加入となっています。
自賠責保険の補償範囲とは
車検時に必要な自賠責保険は、次の車検が満了するまでの期間をカバーするのに有効な自賠責保険に加入しなければなりません。
強制的に加入させられるため「強制保険」とも呼ばれています。
自賠責保険の補償は、事故の相手方の身体に関する損害のみが対象です。
自分のケガ、自分の車、壊してしまった物に対しては一切補償ありません。
また、自賠責保険の支払限度額は、傷害で120万円、死亡で3,000万円、後遺障害で75万円~4,000万円で傷害の度合いによって支払われます。
1億円規模の高額賠償や、多額の物損事故、自分のケガに対応できませんので、自賠責保険で補えない補償を自動車保険で補います。
自動車保険は自賠責加入が必須
自動車保険は自賠責保険に加入していることが加入の条件です。
つまり、車検の有効期限が切れていないことが条件で、自動車保険の満期日より先に車検が切れてしまった場合、補償の対象外となりますので十分注意しましょう。
車検切れや自賠責未加入は一発免停
自賠責保険が切れたまま公道を走行した場合、無保険車走行として自動車損害賠償保障法に違反し、刑事処分は50万円以下の罰金または1年以下の懲役になります。
行政処分は、違反点数6点、免停30日間(初回)です。
自賠責保険が切れていれば大抵車検も切れています。無車検車運行は、道路運送車両法に違反し、刑事処分は30万円以下の罰金または6か月以下の懲役になります。
行政処分は、違反点数6点、免停30日間(初回)です。
自動車保険:最低必要な補償内容とは
自動車保険には、さまざまな補償内容と特約があります。
全部が全部必要とは限りませんので、保険料を節約する意味も含め考える必要があります。
対人・対物賠償は無制限がおすすめです。
対物賠償を1,000万円や2,000万円に設定しても保険料は大きく変わりません。
年式の古い車への賠償の際には、時価額を超える部分が補償されず全額補償されない場合がありますので、対物超過特約を付けることをおすすめします。
ご自身のケガの補償は、人身傷害3,000万円(搭乗中のみ担保)がおすすめです。車に乗っていない時のケガは生命保険や、傷害保険でカバーできます。
特約面では、弁護士費用特約を付けておくと便利です。
こちらに過失がない場合、加入している保険会社での対応ができません。示談等がまとまらない場合、弁護士費用特約を付けておくことでスムーズに解決できることがあります。
ご自身の車の補償は、車両保険で補償されます。新しい車やリース車の場合、付帯することをおすすめします。古い車の場合は車両保険を付帯していない方も多くいます。
相手が無保険でケガをしてしまった場合は?
相手の過失でケガをしてしまったり亡くなった場合、相手が自動車保険に加入していなかったら相手の自賠責保険からの補償しか受けられません。
ご自身が自動車保険に加入している場合、無保険車傷害特約で補償されます。特約ですが、各保険会社の自動車保険に自動的に付帯されています。
まとめ
自動車保険は自賠責保険のみでは補償が圧倒的に不足しているため、相手への賠償、ご自身の補償、ご自身の車への補償を充実させるために加入は必須といえます。
1割強の車が自動車保険に加入していないのも事実です。保険に入っていない車との事故の場合、こちらに過失がなければ無保険車傷害で補償されます。