クルマの盗難と言えば、ランドクルーザーやレクサス、プリウスが盗まれやすいと言われ、「車名別盗難台数の状況」を見ると常に上位にランクインしています。
しかし、2021年~2023年のランキングを確認すると、ダイハツハイゼットとスズキキャリイがいずれもランクインしています。盗まれるのは高額な車種や希少車種のみではありません。
オーストラリアでは、中古車輸入の規制緩和により、中古軽トラックの輸入が可能になり、アメリカでは25年以上経過したクルマは保安基準が緩和され右ハンドルでも走行可能になります。
小回りが効いて、悪路走破性が高い軽トラックは海外から注目されています。
今回は、盗難が多発する軽トラックを盗難を防ぐための対策について紹介します。
エースロック鍵屋 目次
軽トラックの盗難台数
3年連続で車名別盗難台数の中に軽トラック2車種がランクインしています。
ダイハツハイゼットとスズキキャリイです。
2021年 | 2022年 | 2023年 | |
ハイゼットトラック | 7位 | 10位 | 7位 |
キャリイ | 9位 | 8位 | 6位 |
日産スカイライン(10位→9位→10位で推移)よりも多くの台数が毎年盗まれています。
多くの軽トラックはイモビライザー未装備
軽トラックの多くは、新車も含めて、盗難防止に役立つエンジンイモビライザーは装備されません。
2021年12月にダイハツハイゼットトラックがフルモデルチェンジを機に、イモビライザー搭載モデルが誕生しました。
OEM供給を行う、トヨタピクシストラック、スバルサンバートラックにも同等グレードのモデルにイモビライザーを装備します。
しかし、2021年12月以前の軽トラックにはイモビライザーは装備されません。セキュリティアラームも装備されません。
新車でもイモビライザー未装備
スズキキャリイやOEM供給を行う、日産NT100クリッパー、三菱ミニキャブトラック、マツダスクラムトラックにイモビライザーは装備されません。
ダイハツハイゼットトラックでもスタンダードには装備されません。
実用性を重視し価格を抑えて軽トラックを購入するビジネスユーザーが多くいます。
多くの軽トラックはイモビライザー未装備
軽ト部から離れた山間部では、軽トラックに鍵をかけずに駐車しているケースや、畑や庭に鍵を付けたまま放置しているケースもあります。
盗難防止対策と真逆で簡単に盗まれてしまうケースです。
「古い軽トラだから…」と放置せず、しっかり施錠し盗難対策を行いましょう。
25年以上経過している軽トラはアメリカで人気が高く、いつの間にか盗まれる可能性があります。
鍵のつけっぱなしは「停止措置義務違反」
鍵をつけっぱなしにしたり、ドアロックをしないままの駐車は、他人に無断で運転される可能性があります。
道路交通法第71条5項の内容に違反し、停止措置義務違反と判断されれば、違反点数1点、反則金6千円になります。
また、ドアロック無しのまま盗難被害に遭っても「無過失」と言えず保険金の支払が困難になる場合もあります。
軽トラックに車両保険を付けていない場合、保険金は支払われません。
軽トラックの盗難防止対策とは
軽トラックは、高額車種ではないため、セキュリティ対策にお金をかけようとなかなか思わないのが現状です。
しかし、軽トラックは農業や漁業をはじめ仕事で必要なクルマです。
盗まれやすいことに気づいたなら盗難防止対策を講じることをおすすめします。
駐車場所に注意しましょう。
人通りの少ない場所や、暗い場所、防犯カメラがない所は避けましょう。
窓を閉め、ドアはしっかりとロックしましょう。また、車内に貴重品は置かないようにしましょう。
GPS追跡装置を取付けることで、万一盗難に遭った場合、追跡が可能になる場合があります。犯人に外されない限り追跡が可能で、見つけやすくなります。
ハンドルロックはコストをかけずにしっかり盗難防止対策が可能です。
簡単に盗めると思って軽トラックに狙いを定めたものの、ハンドルロックがあるだけで、盗難に時間がかかるため断念する可能性が高くなります。
使用頻度が少ない場合は、バッテリーのマイナスターミナルを外しておくのも良いでしょう。
まとめ
軽トラックにエンジンイモビライザーは一部の最新モデル以外装備されません。
25年以上経過した古い軽トラックが狙われています。
古い軽トラックでも鍵は付けっぱなしにせず、しっかりロックしましょう。
ハンドルロックも有効な対策です。