一般的に事故で自動車保険を使うと翌年の保険料が高くなります。
保険の等級が3等級ダウンすることに加え、事故あり係数が3年間適用されるため、事故で保険を使うと3年間保険料が高額になりがちです。
車の盗難で車両保険を使うと1等級ダウンして事故あり係数が1年適用されます。
車が盗難被害に遭った際に、どのくらい保険料の負担が増えるのか気になります。
今回は、車の盗難で車両保険を使った場合、どのくらい保険料が高くなるのか、保険で注意すべき点について解説します。
1等級ダウン事故とは？
事故で自動車保険を使うと3等級ダウンし翌年以降の保険料が高くなります。
主に交通事故ではない車両事故が該当し、火災・爆発・窓ガラスの破損・盗難・台風・竜巻・高潮・洪水・落書き・イタズラ・飛び石など偶然な事故で車両保険を使うと1等級ダウン事故になります。
ドアロックを確実に行い、車を駐車していたのに盗難被害に遭ったケースの場合、1等級ダウン事故(事故あり係数1年適用)となり翌年の保険料が高くなります。
しかし、盗まれた車の方が保険料よりも圧倒的に高額であることから、盗難被害に遭った場合、保険を使います。
以前は等級すえおき事故だった
車の盗難による車両保険の使用は、以前は等級がすえおかれる「等級すえおき事故」扱いで翌年の保険料に影響ありませんでした。
先に紹介した1等級ダウン事故は、2013年4月30日までは全て等級すえおき事故で、同年5月1日より1等級ダウン事故扱いになりました。
盗難や飛び石によるガラス損傷による保険会社の保険金支払負担が大きく、保険料収入をアップさせる狙いから1等級ダウン事故扱いになりました。
搭乗者傷害のみ、無保険車傷害、ファミリーバイク特約のみの使用は、これまで通りノーカウント事故扱いで翌年の等級に影響ありません。
どのくらい保険料がアップするの？
実際にどのくらい保険料の負担が増えるのか一番気になります。
例えばトヨタランドクルーザー200の場合
対人・対物無制限、一般車両保険(570万円)の場合、35歳以上、ゴールド免許、20等級(63％割引)、ダイレクト型の条件で年間約10万円の保険料です。
割引なしの場合約27万円になります。
20等級から1等級ダウンすると19等級になり、事故あり係数が1年適用になると割引率は50％です。年間約10万円の保険料が約13.5万円になります。
現在20等級からの1等級ダウンのみなら大きな影響はないと言えるでしょう。
仮に現在16等級の場合、年間保険料は約12.4万円、1等級ダウンすると15等級になり、事故あり係数が1年適用になると割引率は28％です。年間約12.4万円の保険料が約19.4万円になります。
事故あり係数が適用されると15等級でも事故無し7等級とほぼ同じになります。年間7万円アップは負担が大きく感じますね。
車が盗難被害にあって車両保険を使って保険金を受取、次に乗る車が同じで車両保険が同じ場合の保険料で、車種や車両保険の金額によって保険料の負担額は異なります。
保険の等級とは
自動車保険の等級は1等級から20等級(共済系は22等級・割引率同じ)で、1等級108％割増から20等級63％割引の中で決定しています。
新規契約は6等級または7等級からスタートし、1年間保険を使用しなかった場合、1等級ずつ進みます。
割引は5等級(2％割引)からで4等級は7％の割増になります。
事故あり係数が適用されるのは7等級からで6等級までは事故あり係数はありません。
盗難防止対策は万全に
標準装備のイモビライザーのみでは盗まれてしまうのが現状です。
リレーアタックやCANインベーダーによって盗まれるリスクがありますので、社外品のセキュリティシステムやGPSによる追跡機能を装備することで盗まれにくく対策することが大切です。
まとめ
車の盗難被害で車両保険を使うと1等級ダウン事故扱い、事故あり係数が1年適用になり、翌年の保険料が高くなります。
保険料が高くなっても、車の方が圧倒的に高額なことから車両保険を使うメリットはあります。
盗難被害に遭わないためにも、社外品のセキュリティシステムなどを導入し、簡単に盗まれない対策することが大切です。
